「名古屋オフィス市場」の現況と見通し(2019年)ニッセイ基礎研究所より
ZUU Online 2019/05/10
>名古屋市の空室率を規模別にみると、全ての規模(1)で低下基調が続いている。2018年12月の空室率は、全ての規模でファンドバブル期の水準を下回り、2000年以降の最低水準を更新した
>名古屋市では、空室率の改善幅が最も大きい一方、賃料上昇率は中位に留まった
>業務の集約化等の取り組みがオフィスの移転・拡張需要を押し上げている
>名古屋では、働く場所に関して多様な選択肢を用意し、従業員の働きやすい環境を整備する動きはまだ本格化していない
>募集賃料は、空室率が大きく低下した「名駅地区」と「伏見地区」では上昇基調で推移したのに対して、空室率の低下が小幅であった「栄地区」と「丸の内地区」は横ばい圏で推移した
>総務省統計局「経済センサス」によれば、2016年時点の「名駅地区」の就業者数は13.5万人、「栄地区」の就業者数は21.0万人
>「名駅地区」では(中略)オフィスビルの需要ニーズの高い「サービス業(他に分類されないもの)」や「学術研究,専門・技術サービス業」の増加が目立つ。一方、「栄地区」では(中略)主に商業施設やホテルでの就業が想定される業種で就業者が増えた
実際に足を運んで街の光景を見てみるとわかりますが、栄地区がどちらかというと、遊ぶ場所と働く場所が混在しているのに対し、名駅地区は純粋なオフィス街で「新東京名古屋」という雰囲気です。実際の数字にも、それが現れているといったところでしょうか。
問題は、未だに「オフィスワーク」に固執している企業が、愛知県には多いというところですね。
名古屋市内の輸送力はお世辞にも強くない上に、名古屋は水害に弱いという歴史的特徴があるので、名駅であれ栄であれ、オフィスを1箇所に集約するのはリスク以外の何物でも無いのですが…。