単身世帯の収入は2018,2019年と2年連続で減少~統計メールニュースNo.1211,No.1212より

以下はメールから引用


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統計メールニュースNo.1212(2020.2.14)
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【本日の公表データ】
■労働力調査(詳細集計:2019年10~12月期平均)
○役員を除く雇用者数5701万人のうち、正規の職員・従業員数は3514万人と、前年同期に比べ17万人増加。非正規の職員・従業員数は2187万人と、35万人増加。
○最も包括的に未活用労働を捉えた未活用労働指標4(LU4)は5.7%と、0.1ポイント低下。
 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/index.html
■労働力調査(詳細集計:2019年平均)
○2019年平均の役員を除く雇用者数5660万人のうち、正規の職員・従業員数は3494万人と、前年に比べ18万人増加。非正規の職員・従業員数は2165万人と、45万人増加。
○最も包括的に未活用労働を捉えた未活用労働指標4(LU4)は5.8%と、0.1ポイント低下。
 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/index.html
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統計メールニュースNo.1211(2020.2.7)
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【本日の公表データ】
■家計調査(二人以上の世帯:2019年12月分)
○消費支出は、調査方法の変更の影響による変動を調整した変動調整値で、1年前に比べ実質4.8%の減少と、3か月連続の減少。
○勤労者世帯の実収入は、変動調整値で1年前に比べ名目1.0%の減少と、2か月ぶりの減少。
 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html#tsuki
■家計調査(二人以上の世帯:2019年10~12月期平均)
○消費支出は、調査方法の変更の影響による変動を調整した変動調整値で、1年前に比べ実質4.0%の減少。
 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html#shihanki
■家計調査(二人以上の世帯:2019年平均)
○消費支出は、調査方法の変更の影響による変動を調整した変動調整値で、1年前に比べ実質0.9%の増加。
 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html#nen
■家計消費状況調査(二人以上の世帯のネットショッピングの状況:2019年12月分)
○ネットショッピングの支出額は、1年前に比べ名目3.5%の増加で、対前年名目増減率に寄与した主な項目は、「家電」の1.14%及び「食料」の1.10%(名目寄与度)。
○ネットショッピング利用世帯の割合は45.7%で1年前に比べ1.3ポイントの上昇。
 https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf
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 以下のWebサイトをご覧ください。
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(メール引用終わり)



勤労者世帯の実収入はどうなった?


 No1211が、消費(支出)に関する統計結果、No1212が雇用(収入)に関する統計の、昨年第4四半期(10~12月)3ヶ月と昨年1年間の、データの公表になっています。

 昨年10月から消費税が上がったので、10~12月期の消費が落ち込むであろう事は、誰でも予想できたことですし実際そうなっています。

 しかし、特に注目すべきが、ここの項目。

家計調査 2019年(令和元年)平均 (2020年2月7日公表)

PDF版

(下記画像は報告書より引用)

 勤労者世帯の実収入(総世帯)は,1世帯当たり
前年比実質 3.4%の増加・名目 4.0%の増加
、となってはいますが、これを変動調整値(調査方法の変更の影響による変動を調整した推計値)に換算した値で見ると、
前年比 実質 0.8%の減少・名目 0.2%の減少
 となっています。
 
 要するに、統計手法の違いの影響が出ているとはいえ、勤労者の収入は前年より減っているのです。
 ちなみに、上図のグラフを見てもわかるように、勤労者総世帯の実収入は2018年も減少しています。つまり、2年連続で、労働者の収入は減り続けているのです。

 ちなみに、これが2人以上の世帯(多くの場合は結婚している世帯)ですと、何故か違う結果が出ています。

勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は,1世帯当たり
前年比 実質 4.3%の増加・名目 4.9%の増加
変動調整値
前年比 実質 0.5%の増加・名目 1.1%の増加

 と、一応増加はしているのです(2018年は2人以上世帯も減少だった)。

 「2人以上の世帯は増えてるけど全体では減っている」
 これはつまり、「単身世帯の収入が激減している」ということに他なりません。

 「結婚してないから収入が減る」なんて事はあり得ないので、これはむしろ
「結婚できるくらいの上級階層の人間は収入増に持ち直した」が、「結婚できない下級階層の人間はさらなる収入減を強いられている」
と見るべきでしょう。

 まさに、格差の拡大、資本主義の至る帰結が、政府統計に現れているといえるでしょう。
 「義務教育の敗北」ならぬ、「資本主義の敗北」といって過言では無いでしょう。

 ちなみに、消費支出の方を見ると、収入減に応じて支出も減ったかというとそこまででもなく、総世帯では±0%、となっています。
 単純に考えて、家計の借金が増えている、と考えるべきでしょうね。

 この家計の借金、おそらく今後数年にわたって、日本経済を苦しめることになるでしょうね…。

 政権交代という観点から見ればチャンスなんですが。新政権はいきなり大変な荷物を背負わされて出発することになりそうですね…。


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