統計メールニュースNo.1156(2019.7.12)
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【本日の公表データ】
■個人企業経済調査(構造編)2018年(平成30年)結果
○1事業所当たりの年間売上高は,「製造業」が979万2000円,「卸売業,小売業」が1447万8000円,「宿泊業,飲食サービス業」が878万1000円,「サービス業」が513万3000円で,前年に比べ,「製造業」及び「サービス業」がそれぞれ4.8%,4.1%増加となり,「卸売業,小売業」及び「宿泊業,飲食サービス業」がそれぞれ11.2%,6.6%減少となった。
○事業主の年齢が70歳以上の事業所の割合は,「製造業」が最も高く49.9%,次いで「卸売業,小売業」が48.8%,「宿泊業,飲食サービス業」が41.0%,「サービス業」が36.3%となった。
https://www.stat.go.jp/data/kojinke/kouzou/index.html
【お知らせ】
■統計Today No.147 本日掲載
(統計Todayは,統計をめぐる新しい動きやメッセージをお届けするものです)
我が国の個人経営事業所の概況 ~個人企業経済調査を振り返って~
個人企業経済調査は,個人経営事業所のみを対象とする我が国で唯一の基幹統計調査として,戦後の1952年度から個人経営事業所の経営状況を把握し,その結果を提供しております。
本稿では,これまでの個人企業経済調査の結果を振り返り,調査開始から比較可能な「製造業」の経営状況の推移をご紹介するとともに,昨今の個人経営事業所の人手不足感の高まりについてご紹介します。
https://www.stat.go.jp/info/today/147.html
個人企業、つまり自営業とか個人事業主のことです。
人を雇って経営している、いわゆる「企業」とは違って、労働者性の濃い就業形態になります。
(業種によっては、明らかに労働者であるにも関わらず、社会保険逃れのために「請負の個人事業主」という扱いにされている人もいます。)
その”個人企業”ですが。
全体的に、売上・利益ともに長期右肩下がり傾向です。
ただ、「製造業」だけは、民主党政権発足翌年の2010年に、売上が急上昇して、その後自民党政権発足に伴ってまた元の水準に戻った形になっています。
(というか、自営の製造業って、どんな仕事だろう…建築の一人親方とかかな?)
開業時期は、近年は、宿泊・飲食サービスが伸びているようです。
外国人観光客が経済を牽引していることの裏返しと考えられます。
ちなみに、コンビニオーナーも、法人設立をしていない場合は小売の”個人企業”という扱いになります。
個人事業主は法律上は労働者では無いため、保護する法律は下請法くらいなのですが、所管が厚生労働省ではなく経済産業省の為、あまり保護には熱心でないのが実情です。
2012年衆院選で当選した真島省三前衆院議員(共産)が経済産業委員会で取り上げたことはありますが、その後2017年総選挙で落選してしまった為、結局法治状態になっているのが現状です。
下請け取引改善迫る 衆院委 真島氏に経産相「重要」
しんぶん赤旗 2017年3月14日(火)
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