祝☆美ら海水族館再開
美ら海水族館16日から開館 「1~2メートルの間隔開けて観覧を」 https://t.co/5NCxO6wv5M
— 琉球新報 (@ryukyushimpo) March 16, 2020
美ら海水族館は、沖縄本島北部の本部半島の先端・本部町にあります。
那覇空港からは結構遠いです。本来なら新幹線通すレベル。
一方世界遺産首里城は
一方で、那覇観光の目玉の一つで且つ世界遺産登録地の首里城(址)は、昨年に正殿(日本型城郭で言う本丸)が原因不明で消失したままです。
「スプリンクラー導入を」首里城復元で技術委が報告書 政府、工程表策定へ https://t.co/9AGBZ0ulhg
— 毎日新聞ニュース (@mainichijpnews) March 17, 2020
しかし。忘れてはいけません。
琉球王国関係史跡で世界遺産に指定されているのは、首里城だけではないです。
そもそもユネスコに登録された名称は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」
このうちの1つが首里城、というだけなのです。
他にも、中城城跡や勝連城跡などが割と有名です。
今回、その中でも特に、今帰仁城趾を取り上げてみたいと思います。
今帰仁城跡 #とは
今帰仁城趾は、沖縄本島北部の本部半島の北側にある今帰仁村にあります。
おや? 美ら海水族館から割と近いですね。
はい、それが今回、今帰仁城跡を紹介する理由の一つです。
那覇から今帰仁城跡は急行バスが便利
高速バスでは無く、急行バスです。
「やんばる急行バス」という、今帰仁村が運航委託している高速道路経由の急行バスが運行されているのです。
那覇空港から、県庁北口(久茂地パレット久茂地前)、那覇新都心、琉大入口を経由して、今帰仁村役場または運天港まで運行しています。
今帰仁城跡へは、「今帰仁城跡入口」で降りると、今帰仁村が用意した無料のシャトルバスが今帰仁城跡まで運んでくれます。
「今帰仁城跡入口」を経由する便は1日17便出ています。結構な本数です。
ちなみに途中で、美ら海水族館前のバス停も経由します。
実は筆者も、2019年1月に桜を見にこのバスを使って今帰仁城跡まで行っています。
以降は、その時の写真を使いながら解説します。
私が乗った便は始発だったので、県庁北口バス停から乗った時はまだ真っ暗でした。
ちなみに、運賃は先払い。電子マネーはEdyが使えますが、沖縄の交通系電子マネーOKICAは使えません。要注意。
途中、那覇新都心を経由して、西原ICから沖縄自動車道へ。
琉大近辺から乗る場合は、高速バスの「琉大入口」バス停から乗る事になります。(琉大北口、では無いので注意)
途中、伊芸SAで休憩があります。
この時には明るくなっていたので、ここでようやくバスを撮影。
バス本体は今帰仁村の所有物なんだそうです。
本部港、瀬底島(琉球大学の海洋研究所がある)、海洋博公園(美ら海水族館がある)を経由して、今帰仁城跡入口へ。
急行バスが着くとすぐにシャトルバスも出てしまうので、のんびり写真を撮る間もなく。
シャトルバスで坂道を登っていくと、今帰仁城跡券売所前のロータリーに着きます。
緋寒桜の名所でもある今帰仁城跡
第1の目的は、この緋寒桜を見てくる事。
だったのですが、まだ時期が早すぎた模様。
景観がオススメ今帰仁城跡
オススメポイント以外の景観も絶景です。
晴れていれば、鹿児島県最南端の与論島が見える事もあるそうです。
(それくらい、与論島と沖縄本島は近い)
北山王朝の拠点だった今帰仁城
本土では一般的に琉球王朝というと、第二尚氏の時代を差す事が多いです。
それ以前の、第一尚氏より更に前の、三山時代と呼ばれる時代、沖縄本島とその周辺諸島は、「北山」「中山」「南山」の3つの政権がそれぞれ明王朝からの冊封(王権承認)を受けていました。
そのうちの北山王朝の拠点が、今帰仁城です。
今帰仁城跡の隣にある資料館には、北山の勢力圏は沖縄本島北部だけでなく、与論島・沖永良部島・徳之島から、奄美大島南部にまで及んでいたそうです。
その為、沖縄本島北部と奄美諸島を結ぶ港である運天港に近い、今帰仁の地に城(グスク)を構えたのだそうです。
王朝と言っても、明王朝に対する通商責任者みたいなもので、そんなに大きな権限があったわけでは無いようです。
城跡を見ても、王様の棲み家と言うよりもどちらかというと海を見張る当直者の宿泊所だったのでは? という印象すら受けます。
なんであるにせよ、ここが「北山」の拠点であった事は間違いありません。
今帰仁村資料館も見ておこう
城跡から券売所を挟んで反対側に、今帰仁村の歴史資料館があります。
(先程の勢力圏図も、この資料館に掲示されているもの)
入口に、戦前に存在した大鳥居の柱の跡が残っています。
この柱痕、左右両方とも残っているのですが。その解説が左右でつがっているのです。
曰く
右:この大鳥居の石は出雲大社に連なる本土のどこそこの由緒ある山から持ってきて天皇陛下の恩賜により云々
左:この鳥居は、戦前の皇民化教育にグスクが利用された証である
と、真逆なのです。
画像は(残念ながら)左のものしか撮っていません。ここは左翼サイトなので。
中に入ると、今帰仁村がこれまで歩んできた、というより生き延びてきた歴史の証拠品が展示されています。
美ら海水族館のついでに
先に述べたように、今帰仁城跡は美ら海水族館からすぐ近くです。
海洋博記念公園からなら、急行バスだけでなく通常の路線バスでも今帰仁城跡(の近く)まで行けます。
折角那覇から遠い本部半島まで行くなら、水族館だけでなく北山王朝とその後継者達の歴史を見学していくのもよいのではないでしょうか?
そう、グスクは首里城だけではないのですから。