母体副腎腫瘍による胎児の男性化のメカニズムを解明 ~ヒト胎児の体内で作用する新たな男性ホルモンの同定~
掲載日:2020.09.09
国立成育医療研究センター 新潟大学
https://research-er.jp/articles/view/91900
>妊娠中の母体に副腎腫瘍が発生した場合、しばしば女性胎児の男性化が生じることが知られています。これは、副腎腫瘍で「テストステロン」と「アンドロステンジオン」というよく知られた男性ホルモンが作られるためと説明されていますが、これらはどちらも胎盤を通過する際に不活性化されるため、本当に女性胎児男性化の原因であるかどうか疑問とされていました。そのため、女性胎児の男性化について、真の原因が何であるのか解明が求められていました
>出生時に原因不明の男性化が認められた女性新生児の研究を行い、近年ヒトで発見された新たな男性ホルモンである「11-oxygenated
C19 ステロイド(11oxC19s)」が母体において高値であったことが、この症例が胎生期に男性化を起こした原因であることを発見しました