医療現場から見る新型コロナ:2020年春の第1波とは事情が変わってきている【Yahoo 】

医療現場から見る新型コロナ
確かに2020年の春に起きたいわゆる第1波のころ、陽性者は、重症でも軽

Yahoo 2020年12月21日
https://news.yahoo.co.jp/byline/sakamotofumie/20201224-00214125/

>確かに2020年の春に起きたいわゆる第1波のころ、陽性者は、重症でも軽症でも、全員入院する必要がありました。当時は確保されていた病床数が少なく、検査で2回陰性を確認してからでないと退院できなかったこともあり、医療提供体制はかなり逼迫していました。その後も原則入院の体制は続きましたが、退院基準の変更や、病状が軽い方が宿泊療養施設に移れるようになったこともあって、逼迫度は緩和されました。また、夏のいわゆる第2波では、陽性者の多くは若い方だったこともあり、入院を要したとしても比較的軽症で、入院期間も短くてすみました。
>なっていることから、入院患者がただ多いというだけでなく、酸素投与や人工呼吸器を要し、自分で動くことが難しく、基礎疾患を持っている方が増えています。入院期間も長くなり、人工呼吸器をつけたまま1か月以上の入院を余儀なくされている方もいます。
>に基づいて入院の必要性を判断するようになりました。軽症例はもちろんですが、60歳以上であっても、食物アレルギーがあっても、全例入院するわけではないことがお分かりいただけると思います。
>と呼ばれる状態です。このような患者さんは急激に病状が悪化することがあるので、入院が必要となります。また、70歳以上であったり、年齢によらず基礎疾患のある方や肥満の方などは、発症から1週間ほどあとに重症化する可能性が高いので通常は入院します。新型コロナの経過や重症化のリスク、後遺症については
>ちなみに宿泊療養施設を利用する軽症者の数もこの数か月で増加していますが、ホテルに派遣する看護師の確保が難航したり、日本語が理解できない方や家庭の事情などでやむなく自宅療養となる人も
>、2993人。間もなく3000人に届きます。1000人を超えたのは7月中旬、2000人を超えたのは11月下旬ですから、1か月弱でほぼ1000人が死亡したことになります。米国や欧州諸国に比べると少ない数ではありますが、増えるペースは早まっています。
>陽性者数の増加は、こうしてあらゆる年代の人に影響を与えます。病気が起きたことだけでなく、本来受けられたはずの医療が受けられないことで、患者さんにも、その家族にも、身体面だけでなく、精神面や経済面への影響が及びます。
>このことは新型コロナの診療にあたる病院関係者の実感とも合います。症状が出現する数日前に職場の同僚や友人と飲食をしている陽性者は珍しくありません。100%の確信をもってそこで感染したと言えないまでも、これまでの国内におけるクラスターの分析などを基に感染のリスクが高まることが分かっている場面、知られている感染経路、無症状の時期から感染性を発揮するという病気の特徴と矛盾しませんので、可能性は高いと考えられます。
>家庭の外の飲食で感染する方の中には高齢者も含まれますが、多くは重症化リスクの低い就労世代です。高齢者の多くは、家の外で感染した方から、家庭内や施設内で二次感染しています。
>すると良いと思います。例えば、外で人と会う機会が多い人がハイリスク群(高齢者や基礎疾患のある方)と同居している場合、ハイリスクの方の近くで会話をするときはマスクを着けるけれども、別の部屋にいるときは着けないといったメリハリのある使い方をするのは一案だと思います。あるいは、食事の時間をずらすのも良いでしょう。また、そのような家庭では、一日何回か窓を開けて換気をすると良いでしょう。ハイリスク群が同居者にいない家庭では、マスクを着けないという選択肢もありだと思います。
>家の中で頻繁に手を洗ったり、買ってきたものの外装を消毒したり、帰ったら即お風呂に入ったり、来ていた服を洗濯するといったことは感染予防に貢献する度合いが低いので、手を抜いてよいと思います。また、ハイリスク群のいない家庭で頻繁に窓を開けて換気をしたり、環境を消毒するといったことも、それほど重要な感染対策ではないでしょう。
>一人暮らしで寂しい方は、ともに食事をする人(バディ)を固定するのも良いと思います。バディはハイリスク群ではなく、少人数(1~2人)にして、マスクを外している時間は極力短くするといった配慮は必要です。
>個人の努力だけに頼らずにすむ方法が今後も国や自治体で継続的に検討されると思いますが、個人の努力もできる範囲で続けていきたいと思います。今回もお読みいただきありがとうございました。どうか安全に、健やかに、よい年末・年始をお過ごしください。
>Epidemiologyによる認定資格(CIC)を取得し、以後5年毎に更新。日本環境感染学会理事、厚生労働省厚生科学審議会専門委員などを歴任。著書に「感染対策40の鉄則(医学書院)」、「基礎から学ぶ医療関連感染対策(南江堂)」など。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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