看護師軽視しないで【毎日】

https://mainichi.jp/articles/20210112/dde/012/040/019000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20210112

この国はどこへ コロナの時代に 日本赤十字看護大名誉教授・川嶋みどりさん 看護師軽視しないで

毎日新聞2021年1月12日
https://mainichi.jp/articles/20210112/dde/012/040/019000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20210112

>感染危険区域勤務、医師より長い7~8時間
>拍手よりも、法整備で守って
>新型コロナウイルス感染拡大の勢いは衰えず、首都圏1都3県に緊急事態宣言が再発令され、看護師たちの労働環境は厳しさを増すばかりだ。戦後の看護界をけん引してきた川嶋みどりさん(89)は「コロナ禍は私の看護師人生の中でも3本の指に入る
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>新型コロナウイルス感染拡大の勢いは衰えず、首都圏1都3県に緊急事態宣言が再発令され、看護師たちの労働環境は厳しさを増すばかりだ。戦後の看護界をけん引してきた川嶋みどりさん(89)は「コロナ禍は私の看護師人生の中でも3本の指に入る非常事態です」と危機感を募らせる。
>1951年に看護師(当時は看護婦)となって70年。「日本のナイチンゲール」は奮闘する看護師たちについて語り始めた。「医療現場の逼迫(ひっぱく)状況は、看護師の使命感頼みだけではもう限界です。拍手を送るような美談にしてはなりません」
>全国の看護大学の教諭ら有志が集まって看護界の研究や発信を続ける「看護未来塾」で世話人の一人を務める川嶋さん。2020年9月のオンライン勉強会で、女性看護師が訴えたコロナ重症患者受け入れ病院での現状に強い衝撃を受けた。コロナ専用の集中治療室(ICU)で、看護師が医師よりもはるかに長い7~8時間もの間、感染リスクが高い「レッドゾーン」で働いている実態を明かしたからだ。
>コロナ専用のICUでは、重症患者に装着した人工心肺装置「ECMO(エクモ)」が安定して作動すると、医師は病床を離れるが、看護師はそばで容体を見守り続ける。レッドゾーンでは水も飲めない。防護服を脱いだり着たりするのに時間がかかるためトイレに行くのもままならない。通常は業者に委託している病室の清掃やシーツ交換、理学療法士らが行うリハビリまですべて看護師が行っている。また、PCR検査を行う外来の看護師も厳しい状況にある。交代要員はおらず、防護服を着て4時間以上立ちっぱなしで、トイレにも行けないという。
>川嶋さんは言う。「看護師の業務は『診療の補助と療養上の世話』と定められています。医療の『何でも屋』に扱われてはならないのですが、コロナ禍でそれが顕著に表れています」
>未来塾は同年10月、コロナ病棟のICU勤務とPCR外来で働く看護師たちの労働環境の改善を求め、提言を発表した。
>ICU勤務では、労働基準法の危険業務に準じた法整備を要望した。勤務は1日6時間とし「レッドゾーン」での1回の滞在は2時間を超えない、2時間ごとに30分間の休憩を保障する。そしてPCR検査業務では交代要員を配置し、労働時間はICUの看護師に準じることを求めた。さらに、感染病棟内の清掃などを専門的に行う新たな業種を育成するよう訴えた。
>川嶋さんは「勤務時間、休息を定めた労働条件の見直しに着手すべきです。現状では病院ごとの裁量に委ねられ、対応に差があります」と指摘する。
>過酷な業務に追い打ちをかけるのが
「看護師の業務は『診療の補助と療養上の世話』と定められています。医療の『何でも屋』に扱われてはならないのですが、コロナ禍でそれが顕著に表れています」

医療機関は長年、慢性的な看護師不足にあえいできた。結婚や出産による離職者が多く、休みの取りづらさや待遇面の不満が背景にあると指摘される。そこにコロナ禍での風評被害や労働環境の悪化が追い打ちをかけた。
政府は、コロナ対応で派遣される医師には1時間約1万5000円、看護師は約5500円を補助すると発表した。川嶋さんは、これにも納得がいかない。「感染リスクの高い状況下で、患者の命を守ると言う意味では医師も看護師も同じです。なぜ『危険手当』が医師の3分の1なのでしょうか」

 他の職種でもありがちですが、本来業務と関係ない事務雑務が超過勤務の原因となっているケースは多々あります。
 特に医療現場では慢性的に人手が不足していて、元々医療機関は看護師採用に四苦八苦していたところにこのコロナ禍なのですから、看護師だけで無く資格が無くてもできる事務雑務をできる人を雇い入れて看護師が本来業務に専念できるようにすることが重要と言えるでしょう。
 もちろんこの緊急時ですから、財政的な支援が不可欠ですが。


コロナ危機から市民の命とくらしを守るために、看護師として集中治療室で「命」と向き合ってきた経験を最大限に活かします。政治の責任で市民、医療従事者や事業者のみなさまを守る浦添市にします。
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