日本型雇用に限界、改革求める 景気低迷の長期化懸念 経労委報告
毎日新聞 2021年1月19日 19時52分
https://mainichi.jp/articles/20210119/k00/00m/020/204000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=column&cx_mdate=20210120
>2021年春闘で経営側の交渉指針となる経営労働政策特別委員会(経労委)報告を19日に公表した経団連は、収益が大幅に悪化した企業について「ベースアップ(ベア)は困難」と指摘し、新型コロナウイルスの感染拡大による事業や雇用の危機を強く押し出した。経済を再生させるためには働き方や雇用体系の見直しが必要と訴え、雇用改革に交渉の重点を置く構えだ。
>「組合側と経営側が経済運営への危機感を共有し、これを乗り越えて日本経済の競争力強化を図っていくべき状況にある」。経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は、経労委報告の序文で新型コロナで深刻化する経済情勢に立ち向かう姿勢を強調した。
2021年1月20日(水)
経団連 ベア要求に背
コロナ口実 ため込み続ける
経労委報告【赤旗】
赤旗 2021年1月20日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2021-01-20/2021012001_01_1.html
>経団連は19日、2021年春闘の経営側指針となる「経営労働政策特別委員会報告」を発表しました。コロナ禍を口実に、「ベースアップ(賃上げ)の実施は困難」だとしてコロナ禍で収入減による切実な賃上げ要求に背を向けました。
>「業種横並びや各社一律の賃上げを検討することは現実的ではない」とし、収益悪化企業はベアはおろか定期昇給も「検討せざるをえない」と賃下げも示唆。収益安定企業でも「仕事・役割・貢献度等に応じて重点化」するとして格差を広げる考えを示しました。
>最低賃金もコロナ禍で中小企業の経営難を口実に抑制を強調し、徹底した賃金の抑え込みを求めました。
>内部留保について2年ぶりに言及。これまでは経営悪化時に労働者に負担を強いることなく乗り切るために必要だとしていたのに、今回は「ポストコロナを見据えた将来への投資」のために必要だとして、巨額のため込み金を労働者に還元せずため込み続けることを正当化しています。
>在宅勤務(テレワーク)の拡大を口実に、「時間外労働時間数に応じて割増賃金を支払う現行の労働法制は、新しい働き方になじまない」として労働時間規制などを緩和し、「残業代ゼロ制度」や「ジョブ型」導入を強調しています。