ベーシックインカムじわり脚光日本でも導入求める声米独など各国で実験【毎日】


ベーシックインカムじわり脚光 日本でも導入求める声 米独など各国で実験

毎日新聞2020年9月23日 05時01分
https://mainichi.jp/articles/20200922/k00/00m/040/230000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20200923

>新型コロナウイルス禍で世界に困窮が広がる中、政府がすべての国民に一定の現金を給付する「ベーシックインカム(BI)」の議論が各地で広がっている。日本でも導入を訴える声が出てきた。なぜ今、BIなのか。
>ベーシックインカム(BI)の実証実験を終えたフィンランド。だが、実際にBIを導入するかどうかは答えを出せていない

>「携帯電話にメッセージが届いたのは、失業保険が切れる不安が膨らんでいた時でした。これで助かったと思いました」。コロナ禍でレストランを解雇されたマドリード在住の調理師、メルセデス・ピントさん(50)は6月12日、スペイン政府の低所得者向けの所得保障制度「生活最低限収入制度」の対象者であることを知らせるメールを受け取り、すぐに手続きした。約2週間後、メルセデスさんが受け取っている失業保険の受給額などから算出した6月分の給付額203ユーロ(約2万5000円)が銀行口座に振り込まれた。メルセデスさんは「政府の支援金が励みになり、一生懸命仕事を探すことができた」と話す。約1カ月後の7月下旬、新しい調理師の仕事を見つけた。
>BIは、生活に最低限必要な現金を、所得に関係なく一律に給付する仕組みだ。人工知能(AI)やロボット社会の到来で雇用縮小が予想される中、新たな社会保障制度として先進国を中心に注目されている。世帯ではなく個人に支給するため、家族の形態や働き方の多様化に対応できる点もメリットだ。スペインの新制度は、低所得層に対象を絞った点などでは純粋なBIとは言えないが、議論を活発化させるきっかけの一つとなった。
>一方、完全なBIは労働市場に与える影響や財源などへの懸念が根強く、実際に導入した国はまだない。

https://mainichi.jp/articles/20200922/k00/00m/040/230000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20200923
新型コロナの10万円一律給付「BIに近い」
 日本政府は、現行の社会保障制度への影響の大きさや財源不足を理由にベーシックインカム(BI)の導入に慎重だが、新型コロナウイルス対策として行った1人10万円の一律給付を「BIに近い」と評価する研究者もいる。人口減少で社会保障制度の持続可能性が問われる中、今後、BI導入の機運が高まる可能性もある。

ベーシックインカムを巡る各国の動き

スペイン 今年5月、低所得層を対象にした所得保障制度を導入。単身生活者で月額最大462ユーロ(約5万6000円)を給付

ドイツ 2021年春から、120人を対象に1カ月1200ユーロを3年間、無条件で給付する社会実験を実施予定

フィンランド 17~18年に失業者2000人を対象に、収入の有無にかかわらず月額560ユーロを給付する実証実験を実施

米国 今年6月、ロサンゼルス市など11都市が合同でBIを推進する団体を設立。既に5都市が試験的に導入

日本 今年4月、全国民に一律10万円を給付する「特別定額給付金」の支給を決定

 日本で「ベーシックインカム」というと、日本維新の会が主張する「社会保障を最低生活給付で置き換える」というものの事をさす(らしい)ので、2020年の定額給付金を念頭にベーシックインカムと言うと誤解を招くかもしれません。”定額給付金”は結局非課税扱いになりましたし。
 ちなみに、10万円定額給付金を毎月実施して財源を全額消費税でまかなうと、62%の消費税率アップが必要になります。

 それでも尚、ベーシックインカムにしろ定額給付金にしろ、「最低給付」を求める声は(特に30代の氷河期世代を中心に)根強いです。
 
 左翼こそ、こうした声に真摯に向き合わねばなりません。


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