低温で二酸化炭素を一酸化炭素資源化する新しい材料を発見【日本の研究.com】


低温でCO₂を資源化する新材料発見 低温で二酸化炭素を一酸化炭素へ資源化する新しい材料を発見
早稲田大学

日本の研究.com 掲載日:2020.12.24
https://research-er.jp/articles/view/95292

>従来より低い500度以下の温度で、二酸化炭素を還元し一酸化炭素へ資源化する新しい材料(銅とインジウムの構造化された複合酸化物CuIn2O3)を発見した。CuIn2O3は低温でも酸化物イオンの移動が速く、酸化と還元を組み合わせることで…
>今回、研究グループが新たに発見したCuIn2O3は、低温でも酸化物イオンの移動が速く、酸化と還元を組み合わせることで二酸化炭素を効率的に資源化することができました。今後社会実装が進めば、二酸化炭素削減に大きく貢献する技術となることが期待されます。

>新たに発見したCuIn2O3を用いてケミカルルーピング※1を利用した逆水性ガスシフト※2を行った結果、従来より低い500度(図2参照)において、10
>mmol/g/hという大きな速度で二酸化炭素を効率的に資源化することができました。様々な解析により、CuIn2O3上での反応は、CuIn2O3とCuIn合金との間の酸化還元に由来することが明らかになりました。そして、高い二酸化炭素反応率の鍵となる要因は、合金中の酸化物イオンの高速移動によるものであることがわかりました。
>数百にもわたる候補材料の中から、CuIn2O3という材料が比較的低温で効率よく二酸化炭素を資源化できることを見出しました。
>現在、2050年に向けて二酸化炭素排出抑制技術の実証・実用化が強く期待されています。今回本研究グループが発見した材料は、低い温度域で再生可能エネルギーを用いて二酸化炭素の資源化を可能にする新しい技術であり、社会実装が進めば、二酸化炭素削減に大きく貢献する技術となることが期待されます。
>従来あまり考えられたことのない、銅とインジウムという組み合わせの酸化物が、酸化還元によって二酸化炭素を資源化する高い性能を示すことがわかりました。今後、太陽熱と電解水素などを組み合わせることで、二酸化炭素の選択的・効率的な資源化が可能になります。

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